パリで活動する日本刺繍クリエーター、山田美佳さんにインタビュー

パリ展示会散歩
05 /06 2017

パリ在住、日本刺繍クリエーター山田美佳さんは、ギメ東洋美術館で開催中のKIMONO展で日本刺繍のワークショップを行ったり、4月には、マレのギャラリー・ハヤサキで、個展を開催するなど、活躍されています。
山田さんに、日本刺繍を始められたきっかけ、パリでの活動、今後の抱負などについてお話を伺いました。

着物姿の山田さん
(山田さん ギャラリー・ハヤサキにて)

ー日本刺繍を始められたきっかけは?
「女子美術大学短期大学部に入学した時には、まだ日本刺繍を知りませんでした。専攻を決めるために各学科の授業を見て回る折に、刺繍科でそれまで見たこともない美しい絹の刺繍糸が、400色ほど並んで展示されている光景に出会ったのです。美しい糸が織りなすグラデーションに感動し、刺繍科を専攻することを決めました。

ーフランスにいらっしゃったのは、いつですか?
「2014年に旅行でリヨンやパリを訪れた際に、壮大な美術館、建築に加え、素晴らしい職人技の布や工芸を目にして、いつかフランスで活動したい、と思うようになりました。また、パリ郊外シャンティイに行く道で、在フランス日仏婦人会「すずかけの会」の方々と出会ったことが転機となりました。日本文化に精通したフランス人の会員の方々と接して、フランスを身近に感じるようになったんです。
2015年に日本で申請した、専門職向けのフランス滞在許可証の取得をきっかけにパリに参りました。

ーなぜ、フランスで、日本刺繍なのでしょうか?
「着物や日本刺繍は、もちろん日本が本場です。しかし、あえて自分が少数派で珍しいくらいの環境に身を置くことによって、より面白いチャンスに巡り合う可能性が高まると考えております。
フランス・パリは、やはり世界の芸術とモードの中心地の一つです。
私にとって日本刺繍は“糸で絵を描く・ものを表現する”手段ですから、国を超えてそれが通じるかどうか、試してみようと思ったのです」。

ーギャラリー・ハヤサキでの展示会はいかがでしたか?
「日本人のお客様もいらっしゃいましたが、それ以上に、フランス人のお客様が大変多かったです。訪れた方が、ご友人やご近所の方に勧めてくださり、それで、来て下さった方もたくさんいました。嬉しいことですね。『見た事がないタイプの刺繍作品だ』とか『立体感のある表現が素晴らしい』、『苔のアイデアがいい』など、私の作品、表現を高く評価していただいて、自信に繋がりました。また、17世紀の建物を活かしたギャラリー・ハヤサキの展示空間が、私の刺繍作品を更に良いものに見せてくれた、と感じております」。

作品Moss Garden
(フライヤーにも使われた作品 Moss Garden)

作品carpes
(carpes)

展示の様子

作品

箱作品など

沢山の人

刺繍糸

ー今後の展覧会の予定や抱負などを教えてください。
「この度は “Jardin-庭”をテーマにしましたが、次回のテーマも、すでに決まっています“Théâtre-劇場”です。表現の方法として箱などを用い、より立体的で、奥行きのある作品を作りたいと考えています。
また、着物の羽織りを観劇やソワレで着る軽いコートのように活用する方法を考えているところです。もちろん刺繍で装飾もします。
今後は、アートとモードの二つの方面で制作を行うつもりです」。

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